『ユダヤ警官同盟』読み終わりました。

やっとこさマイケル・シェイボンの『ユダヤ警官同盟』読了。
毎度のことですがシェイボンの作品はとても読みにくいので時間がかかります。今回も例にもれずとても物語の中に没入しづらいつくりになっていました。俯瞰してみた場合どれもとても完成度が高い作品なのですが「日本人である里見にはせいぜい頭で理解するのが精いっぱい」というジャンルに属している気がしてなりません。アメコミを素材とした前作『カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険』といいユダヤ人(とユダヤ教。あとチェス)テーマの今回といい、なかなかアメリカ人以外には受け入れづらいのではないかと。ちなみに里見の脳内でこのジャンルに所属している他作家はトマス・ピンチョンからジョナサン・レセムまでけっこういます。

で、本作がおもしろいのかどうかといいますと、シェイボンが翻訳されるたびに読んでいるところをみるとそれなりにおもしろいのだと思います(←煮え切らない回答)。

ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)
ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)

ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)
ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)

コメント
仰られる通り、シェイボンは面白いのに没入しづらいところがありますね。作者の頭が良すぎるせいでしょうか。

アメコミ版「まんが道」こと「カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険」は、完訳版で読みたかったものです。
  • 猫山
  • 2009/06/24 6:29 AM
そうなんですよね。なのでクオリティに比しておすすめしづらい作家さんなのであります。文体のせいもあると思うのですが。
あえていえばカヴァリエ&クレイの『まんが道』が一番読みやすいですかねえ。
完全版でも部数変わらなさそうですが。
  • satomi
  • 2009/06/24 10:04 AM
コメントする








   入力情報を登録しますか?
この記事のトラックバックURL
トラックバック
バーナムスタジオ

categories

archives

links

profile

others

search this site.