アポカリプス・ノーウェア!

いわゆる「終末もの」はメアリー・シェリーの『最後の人間』あたりを嚆矢とするかと思うのですが、H・G・ウェルズ『タイムマシン』、ネビル・シュート『渚にて』、リイ・ブラケット『長い明日』、ウォルター・M・ミラー・ジュニア『黙示録3174年』、キース・ロバーツ『パヴァーヌ』、アーサー・C・クラーク『都市と星』……などなどおもしろい作品目白押しなのである程度広く知られているSFのサブジャンルといってよいかと思います(そういえばテリー・ビッスンが完成させたという『黙示録3174年』の続編て翻訳されないんですかね)。

さらに、昔はフレッド・セイバーヘーゲン『東の帝国』とかロバート・ハワード『失われた大陸』とか、ファンタジーかと思ったらポストアポカリプスってのもよくありました。

「終末もの」とひとくくりにしてますが「アポカリプスもの」と「ポストアポカリプスもの」に大別されて、それぞれ「終末」と「終末以後」が描かれます。

個人的には後者のが好みです。エリック・フランク・ラッセル『わたしは"無"』収録の「ディア・デビル」とかとてもいいですね。


ところが東西冷戦も終わって核戦争で人類絶滅のリアリティが失われてしまったのためか、最近ガチなのはあまり見かけません。

見かけてもだいたいウィルスですね。

あとゾンビとかゾンビ化するウィルスとか。

あとヴァンパイア化するウィルス(Justin Cronin "The Passage" とかね)とか。

そういえば Hugh Howey の "Wool" シリーズも一応滅びてるのか……ってこうしてつらつら書いてくとゾンビの本場アメリカの作品では今でもけっこうありますね。なんかよくわからないけど Ernest Cline の "Ready Player One" も滅びかけてた気がするし。

ここらへん "The Passage" とか "Wool" とかまとめてどこかから翻訳されないですかね(あとアポカリプスと関係ないけど Richard Phillips "Rho Agenda" 三部作もついでに。アニメファンにも受けそうだし)。
どれもそこそこ売れる気がします。

そんな中『ヱヴァンゲリヲン』は真っ向から「終末」を描いててすごいなあと思いました。

はるか昔、ユダヤ教の中でイエスが画期的だったのは「神の国」をいつか顕現する彼岸的なものではなく、今来たりつつあるものとして語ったことにあるというのを何かで読んだおぼろげな記憶があるのですが、これと同じようにいつか来る滅びではなく、今滅びつつある世界というのもとても現代的で魅力的だなあと思います。

ゾンビ以外で。

コメント
とか書いたらさっそくジョー・R・ランズデール先生の “Tight Little Stitches in a Dead Man’s Back” をおすすめしてくる Amazon スゲぇ。偶然なのかしら?
  • satomi
  • 2013/09/03 4:42 AM
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