責任の耐えられない軽さ

長く仕事をしてきますと

「おれが責任を取るので進めてくれ」

とたまにいわれて見切り発車で作業に入ることがあります。
これはわれわれの言葉に翻訳すると

「ダメだったらおれは頭を下げるから、お前は金銭リスクを負え」

という意味です。
こちらとしては危なっかしいことこのうえないのですが、ぼくは個人会社で法人である以上倒産したらチャラのいわゆる有限責任なので、相手次第/リスク次第で引き受けさせていただいております。

「責任を取る」は、とりもなおさずビジネスの場においては「金銭リスクを保障する」ということに他ならないのですが、先方のローカルルールでは「上司/取引先/受託先に謝罪する」の意味で使用されるケースがあるので気をつけておきたいところです。


『半沢直樹』というドラマによると、ウソかホントか異動/出向が島流し/やり直しのきかない失敗、というのが銀行員のルールらしく、それがぼくにはいまひとつ理解しにくくて「ふむふむ。女聖闘士は素顔を見られたら相手を殺すか愛するしかないのか。大変だなあ」みたいな感覚で視聴しているのですが、そんな感じです(ドラマは時代劇っぽくておもしろいですよ)。


誤解されると困るのですが「ビジネスの責任を負うと言うなら、ちゃんと金銭リスクを保障しろよ」と申し上げているのではありません(昔はぼくも若くとがっていたのでいちいちチクチク嫌味を言ってましたが、弊社ももう創業10年を超えてますので丸くなりました)。

よく考えたらぼくがその金銭リスクを許容できるかどうかはぼくにしかわからないので、それはこちらで考えることでした。

以前「おれが責任を取るので進めてくれ」と個人の実印と預金通帳を差し出され「このディールが完了するまで預ける。何かあったらこれで補填してくれ」と言われて、「これは重いわー。めんどくさいわー。下請けへの理解力があるのも良し悪しだわー」と痛感した経験もありますので、

ほんとに望んでません。

では、どうしてもらいたいのかといいますと、運悪くリスクが現実のものになろうがうまく進んでまるくおさまろうが、「リスクを負わせて悪いことしたなー。次は楽な仕事を発注してやろう」と考えて、またお仕事をくださることです。


願わくばなるべく楽で儲かるやつをお願いします。

コメント
コメントする








   入力情報を登録しますか?
この記事のトラックバックURL
トラックバック
バーナムスタジオ

categories

archives

links

profile

others

search this site.