いつも心に黒い箱

先日も申し上げましたが「プロデューサー」といいますと、そのプロジェクトの頂点に君臨する責任者のような気がします(し実際そうなのです)が、その職能とはなんぞやという話になりますと突然内容がもやもやとして参ります。

アニメをよくご覧のかたでもプロデューサーって何をする仕事なの? と問われると言葉に詰まるのではないでしょうか。
ご安心ください。
ぼくも詰まります。

「人気原作を人気スタジオでつくる」

だと敏腕プロデューサーに聞こえますが、それが

 Amazon ランキングのマンガ/ラノベ/ゲームの上から順に原作元に電話かけて許諾が取れたら、 Amazon ランキング の Blu-ray の上から順にスタジオに当たって制作してもらう」

だとアルバイトでもできる仕事に聞こえます。

弊社もアニメのプロデュース協力を生業としていますので、一応プロデューサーの端くれとして業界では認知されていますし、アニメのオープニングやエンディングでそのようにクレジットされていることも多いですが、あまりプロデューサーならではと呼べるプロフェッショナルな仕事の深奥のようなものはありません。

(とはいえもちろん知識/経験/人脈/ノウハウの積み重ねはありますので、そこらへんの道行くひとをプロデューサーとしてスカウトするよりぼくを雇ったほうがプロジェクトがスムーズに進む可能性は高いのでいつでもご用命ください)

(ただ良心的な業界ゴロである弊社はかねてより「知識と人脈は無料」を掲げており、お困りのときにご連絡いただければその都度しふしぶお答えはする方針なので、あまり金銭を支払うメリットはございません。がいただけるととても喜びます)

さて。資格をともなうような専門職は別として、世の中の大半の仕事がそうであるように「このひとにしかできない」ものはあまりなく、ひとつひとつは誰にでもできることの積み重ねがほとんどです。

それが仕事の受注価格を引き下げる大きな流れをつくっています。
よくない流れです。

曰く「おれでもできる」「どこそこならタダだ」「そんな価値はない」

そのようにおっしゃるのであればそれはその通りなのでありましょう。

ですが同じ仕事をするならたくさんもらってたくさん支払いたいものです。

とはいえ大きな世の流れとしましては発注元/受託先を対立軸としてより安くより効率的に品質を上げるというのが正しいと思いますし、かつてのように口頭発注のみでテレビシリーズをつくるような時代でももはやないので、そのような交渉が発生するのはいたしかたないと思います。

本来であれば同じ共同体に属しているはずのアニメ雑誌からも「納品された絵を見てから値段を決める」とかクソみたいなご提案をいただくような時代です。

(ちなみに「全部立ち読みしたあとにお前の雑誌の値段を決めるようにしたらこちらも検討しますよ」とお返事するようにしてます)。

単純に生産の現場を下請けと見なすクライアントさまはパートナーにはなりえませんが、そのような場合でもちゃんとお金をいただく実践的アドバイスとしては、

「あたかもそれが特殊能力であるかのように、仕事をブラックボックス化しておく」

のはとても大切だということです(超実践的)。



※ そうそう。ちなみにプロデューサーのお仕事とはほんとは何かといいますとプロジェクトにおける「投資と回収」機能でありまして、具体的にはプロジェクトにともなう「人/金/時間」のコントロールをする職業であります。

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