アメリカ・たそがれ

とならんでレイ・ブラッドベリといえば「ハロウィン」というかたも多いのではないでしょうか?

『10月はたそがれの国』『何かが道をやってくる』『塵よりよみがえり』や、そのものずばり『ハロウィーンがやってきた』というのもあります。

日本に定着したのはごく最近ですから、それ以前までのハロウィンのイメージは完全にブラッドベリの語るカーニヴァルや闇の住人がうごめくダーク・ファンタジイの一大イベントでした。
世間的にはともかくぼく的には。

もちろん当時「ハロウィン」では通じませんから「万聖節前夜」と翻訳されていましたがどのみち通じません。
クリスマスイブが聖誕節前夜で翌日がイエスさまのご生誕日ですからハロウィンも同様に翌日が本番である「すべての聖人の祝日」ということになります。

ブラッドベリはぼくにとって特別な作家で、「霧笛」という短篇を読んだのがきっかけとなり、『ウは宇宙船のウ』『スは宇宙(スペース)のス』『たんぽぽのお酒』『火星年代記』『刺青の男』……と次々に読んで、次第にSFを意識するようになりました。
はじめて読んだペーパーバックもブラッドベリです。当時未訳だった短篇集 "The Toynbee Convector" です(こちらは『二人がここにいる不思議』としてめでたく日本語で読めるようになりました)。

今ふりかえるとスピルバーグや、最近話題となった『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のゼメキスあたりを筆頭に、当時小中学生のぼくにはきらめくような映画に描かれていたきらめくような世界が「アメリカ」で、それはブラッドベリの「アメリカ」とぼくのなかで重なっていて、それは少年にとって「あこがれ」であり、どうしようもなく「好き」なのだと思います。


さて、つぎ日本に定着させるとしたら復活祭/イースターでしょうか。でも何をしたらいいんですかね。卵で何かするんだと思うんですけど。

コメント
コメントする








   入力情報を登録しますか?
この記事のトラックバックURL
トラックバック
バーナムスタジオ

categories

archives

links

profile

others

search this site.