伝統のはじまり

「おせち料理」がお重に詰められた今の見慣れたかたちになったのは意外と最近で、戦後のデパートの影響といわれています。

「初詣」も明治中期から大正にかけて鉄道会社のキャンペーンとともに広まったものですし、「年賀状」も(考えてみれば当たり前ですが)郵便と郵便はがきによって普及したものです。

お正月に限らず日本古来の「伝統」と思い込んでいるものが(起源こそ奈良時代やら江戸時代やらにさかのぼったりしますが)、実際広まったのは明治以降でしたというのはとても多いです。

「バレンタインデー」なんかもそんな比較的最近の「伝統」のひとつかもしれません。
翌月に「ホワイトデー」ができるなんて聖バレンタインさん(ローマ帝国の迫害により殉教)も驚いていることでしょう。これは日本のお菓子業界が発案したものです(愛媛ではそのさらに翌月を「オレンジデー」にしようという動きもあるようですが、こちらの普及はもう少しかかりそうです)。
ちなみに「ホワイトデー」はアジア圏にはそれなりに広まっているようで、おとなりの韓国では「オレンジデー」と同じ日(つまりバレンタインデーの翌々月、ホワイトデーの翌月の4月14日)にジャージャー麺を食べる「ブラックデー」というものまでできています。

最近だと新たな「伝統」として「恵方巻」がコンビニエンスストアによって普及しつつあります。

「伝統」というとかたくるしいですが、案外いいかげんな理由で簡単に定着していたりもします。
日々の生活や仕事のなかの「ずっとやってることだから」を当たり前に受け入れずに、どのような由来や起源があるのかをたまには相対化してゆっくり考えてみるのもいいかもしれませんね。

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