製作委員会について

なんかふだんアニメ業界は「大手広告代理店」「著作権管理団体」「漫画の神様」が矢面に立ってるんだかむりやり立たされてるんだかしてくださるおかげで(彼らはだいたい会社員か団体職員か神様なのであまり反論もされません)すっかり他人事気分だったんですけど、最近の流行りは「製作委員会」とのことです。

ぼくのようなフリーランスのプロデューサーは多くの場合製作委員会(を取りまとめる幹事会社)から依頼を受けて生計を立てています(ごくまれに委員会に加わったりもしてます)。
ためしに里見の Wikipedia を見たところそのようなご発注を今まで50タイトル以上いただいています。ありがたい限りです。今後ともよしなに。
とはいえ「一社出資」と「製作委員会」でなんか変わる? といわれるとお金の出所で映像のリスクの多寡が変わるわけでもないですから、あまり変わらないですという答えになります。


同じ映像なのですからあたりまえですよね。


よく「製作委員会」は「リスクヘッジのために組成される」といわれてまして、もちろんそのとおりなのですが、同時に「映像をあますことなく活用するため」でもあります。少なからぬお金や人材や時間を投入して映像をつくっているのですから全方位で見せたい/売りたいと考えます。ところが万能な会社はございませんので、どこもなにかしらの業務に特化しています。たとえばビデオグラム(DVDやBlu-ray)の発売が得意な会社、グッズをつくるのが得意な会社、海外販売が得意な会社、宣伝が得意な会社、そしてもちろんアニメを制作するのが得意な会社……いろいろあります。そんな各社の「得意」を持ち寄ってせっかくつくった映像をうまく運用していこうというのが「製作委員会」です。


これが「一社出資」だったとしても同じ映像なので活用できる範囲は理屈上同じです。そして「一社出資」はどちらかというと「なにかが超得意な会社」さんが一点強行突破するときに選択される手法なので(あと「お金の投資先を探しているとき」か「思い出もしくはモチベーションづくり」あたりもありそうですけど)、どれだけ「得意を強められるか」と、「活用できない範囲」を逆手にとってうまくいかせるかのふたつが大きなポイントになります。



ということで映像の活用に関して「一社出資」でも「製作委員会」でもおそらく同じプロデューサーに判断させたら同じ決断になるかと思いますので、お金の出所よりもプロデューサーの胆力というか覚悟というか、広い意味での「資質」のほうがはるかに大きな要素であります。



とここまで書いてきてふと気づいたのですが、そもそもぼくは委員会の出資構成を監督や脚本家にお伝えしません(し、すべて決まってるとも限りません)から、彼らもどこからお金が出ているかはメインどころしか知らないと思います。
知らなければ萎縮のしようもないですよね。


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