20,000miles 旅したサブマリン

この前なんとなく、前世紀というかおよそ20年前にわくわくして買った A BATHING APE® (現・香港企業に売却済)と胸に書かれたウインドブレーカーをはおって、 Porsche Design (現・日本撤退済)のブーツを履いて出かけたわけです。さすがにそのころのズボンは残ってなかったのですが、せっかくなのでTシャツも世紀末にバーニーズ・ニューヨーク(現・セブン&アイHD完全子会社)で購入した当時からよれよれで1万円以上する今もよれよれのやつで。

ファッションブランドの栄枯盛衰から20年という歳月の長さに思いを馳せたり、物持ちがよいことをほめていただいたりしたいのですけど、今日は別のお話。


もちろん20年前の服を着ていても誰も何もいわないわけです。
これは可能性として

1. 里見のファッションセンスが素晴らしくファビュラスなので時を超えて通用してしまうから
2. 誰も里見の服装に興味がないから。
3. みんな里見の社会的立ち位置からコメントを差し控えているから。

という3パターンが考えられます。
正解はナイチンゲール(現・サザビー)に聞いてはみたいけれど、素敵なロマンスがこぼれてしまうから里見が想像で答えますとおそらく「2」になります。

ただ、ぼくは常に「3」を選択し続けるのです。

もしぼくが「1」か「2」と答えたらそいつはニセモノなのでためらわずに胸に杭を打つか銀の銃弾をぶっぱなしてください。

普遍的な人類の傾向なのかぼく個人の資質なのかわからないですが、「3→1」に向かって風が吹いていて立ち止まるとズルズル引き寄せられていくのですね。
だから「2」にたどりつくには「2」を目指してはダメで、横風の強さを計算して「3」を向く必要があります。

時とともに停滞し硬直していく思考やセンスを無理矢理自覚するのはむずかしいので、硬直を矯正する「老眼鏡」の代わりに最初から反対に偏向しておく(それでぎりぎりニュートラルまでたどりつけるかどうか)という前向きなような後ろ向きなような話で、年々強まる度数におののきながら明日も旅を生きるのでした。

以下にもう少し身もふたもないことを書いています。

心の老眼
「叡智」か「覚悟」か「心の老眼」

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