『影を呑んだ少女』を読みました


フランシス・ハーディングの『嘘の木』『カッコーの歌』につづく3作目の翻訳になります。

イギリスを舞台に毎度時代は異なれどハーディングが描いているのはいつも「あらがいようのない圧倒的な現実世界と対峙しあらがう少女」です。本作では清教徒(ピューリタン)革命を背景に少女メイクピースが頭の中に幽霊を住まわす「能力」によって過酷な運命に巻き込まれ、立ち向かいます。それは今を生きる少女(もちろん全人類にも)に現実と向き合う勇気をあたえる強靭なファンタジイで、既訳作品すべてを貫くハーディングの意志です。

どなたかの感想で見かけたのですが本作はエドワード・ケアリー(特に特異な一族の物語「アイアマンガー」三部作)と似た手触りがあります。あのケアリーの幻想とハーディングのストーリーテリングが組み合わさったらどんな小説になるのか。それが本作を読めばわかります。


前作『カッコーの歌』がよすぎてぼくがハーディング作品に求める水準を引き上げてしまったのでちょっと心配していたのですが杞憂に終わりました。フランシス・ハーディングは全人類に読んでほしいですね。


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